おはらい町、おかげ横丁(三重県伊勢市)

江戸時代から、庶民の大ブームになった「お伊勢参り」、約800mの参道が当時の賑わいを感じさせる。「やはりお伊勢さんは別格」と凄さを感じます。

調査日 2014年4月

式年遷宮後の「おかげ年」、今年も1000万人を超える賑わいを予想

2013年は、くしくも出雲大社、伊勢神宮の式年遷宮を迎え、日本中が注目した年になった。この年に、初めて1000万人を超えた参拝者で大いに賑わった伊勢神宮、今年は翌年にあたり、「おかげ年」という一年になり、また多くの人で賑わう予想がされている。伊勢神宮は、言うまでもなく日本人の総氏神を祭り、皇室の先祖という古事記・日本書紀にならい約2000年の前から、敬われています。特別な所から、庶民でも憧れる場所になったのは江戸時代、この頃から「伊勢信仰」や「伊勢講」もあり「死ぬまでに一度はお伊勢さんに」というお伊勢参りが、庶民の間にも大ブームになった。江戸から、伊勢神宮にお参りするのも幾日もかけてのこと、およそ1ケ月くらいをかけての一大イベントだったと推察します。
20年に一度行われる「式年遷宮」も1300年間続き、「常若思想」が脈々と受け継がれているが、このお伊勢参りの姿も形を変え、受け継がれているのかも知れない。今回はGW前の土曜日ということもあったが、びっくりするほどの参拝客の多さに少し驚いたくらいでした。

内宮、外宮を中心に125の社を総じて伊勢神宮

伊勢神宮は、伊勢市や鳥羽市、松坂市などに点在する大小125社を総称して「伊勢神宮」と呼ばれています。当時の奈良の都から、東にあたり「太陽が上ってくる方向」の良い場所ということで、三重県伊勢が選ばれ、神々の引越しが行われ、メインの内宮は「天照大御神」が祀られ、外宮には衣食住を担当する「豊受大御神」が祀られる。参拝客の多くは、外宮を参拝し、後に内宮を参拝するこのコースがオーソドックスな参拝、今は循環バスなどが用意され便利に回ることが出来る。
外宮は内宮から約500年遅れて作られて、今も神様用の食事がここで作られ、神様に食されている。ちなみに、10時と3時が食事時間なので、神様は内宮からこちらに移動されて食されているそうですので、内宮のその時間は、神様の食事時間で外出中という事になるかも知れません。

内宮へ続く約800mの参道が、おはらい町、平成5年に「おかげ横丁」が追加され、今まさに江戸時代を彷彿させるような賑わいを見せています。

参拝客が必ず立ち寄るおはらい横丁は、約800mの丁度散歩に良い長さ、両脇には切妻作り、入母屋作りなどの商店が並ぶ、まるで江戸時代にタイムスリップしたような感覚で「異空間」が出来ています。江戸時代の大ブームだった「お伊勢参り」の参拝客をもてなすための食事処、休息をとるためのお茶屋、薬などの常備品などを取り扱うお店など当時の旅に欠かせないお店の雰囲気が残っています。やはり、一番人気は「赤福」でしょう、おはらい横丁の真ん中付近に赤福本店がありますが、いつも行列が出来ています。中での飲食の状態を見ると畳一畳に8人くらいが座っている状態が続きます。今は、かき氷もありますが「赤福餅」一本でずっと長く商売されてきて大成功を収めています。何か「商売で大切なのは、本道を大切にして精進すること」と教えられているような気がします。
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「伊勢うどん」も人気、先人は良いものを後世に残してくれました。

赤福は全国的にも販売され、ここおはらい横丁でも一番人気ですが、「伊勢うどん」も名物の一つです。
江戸時代に多くの参拝客が訪れ、お腹を満たすために作られた「伊勢うどん」は今のファーストフードの代表格ともいえます。 多くの人に振る舞うことが出来るために、予め茹でてあるので麺は柔らかくなっています。(大量に作り置きが出来るという事です) また、シンプルで醤油とネギだけが入っています(短時間でさばけますので大量生産が可能です) 太いので、早く食べれます(回転率も良くなります) また、一度湯に通しているのを温めるので、柔らかく胃にやさしい(旅人思い) お伊勢さん独特なので名物になりやすい(希少性、話題性)の商品です。
今回も食してみましたが、この思いは受け継がれています、これで現在では450円、なかなか商売がうまいと思います。先人が残してくれた偉大な功績だと感じます。各地で名物を作ろうと懸命ですが、何を柱に作るかをよく考え、残りやすいものを考えるべきだと思います。


おかげ横丁も大人気、小さな子供さんが楽しめる場所もいっぱい、ちょっとした江戸時代の遊園地の様相もあり笑顔がいっぱいです。

赤福本店前の一鶴に、平成5年に「おかげ横丁」という名前の商業施設が追加されています。常夜灯が大きな目印になり、真ん中には「太鼓櫓」があり土日にはイベントなども実施されていて、おはらい横丁と合わせて「相乗効果」が出ています。江戸時代のお伊勢参りは大人しか来なかったと思いますが、今の時代では家族でお伊勢参りにきますので、小さなお子様にとっては、内宮外宮の参拝もあまりよく分からない状況だと思いますし、おはらい横丁のお店だけでも少し年齢的に合いにくいお子様も多いと思います。
しかし、このおかげ横丁には、そんな小さなお子様が楽しめる要素がいっぱい詰まっています。お祭りと縁日が一緒になった雰囲気で、お子様も楽しめるイベントがいっぱい開催されています。
射的やくじ引き、紙芝居など昔ながら続くシンプルなイベントで大人も子供家族で喜べるスペースになっています。大小50程のお店が、ひしめき合っていますがどこも個性を出して賑わいを作っているのはたいしたものです。まさに、伊勢神宮のおかげですね。
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銀行のATMでも「おみくじ付き」 纏まっているから協力体制ができる。

中間地点にローカルの「第三銀行」のATMがありました。無人ですが、このATMには「おみくじ」がついています。ATM利用明細表に「大吉」が出ると赤福3個入りパック」または「松坂もめんしおり」がもらえます。
お堅い代名詞の銀行、それもATMでありながら協力する体制があるのは地域の一体感が無くては出来ない事。今も昔も大切な事を教えてくれています。
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お伊勢参りは、日本人の憧れであった江戸時代から続く伝統と文化、脈々と伝えられてきた心と精神。やはり、伊勢神宮は特別、参拝されて「日本人で良かったなあ」と感じる人も多いと思います。そんな、多くの人を昔から、もてなした参道に息づく伝統を感じます。よく、昔風に外観だけを変更される商店街などがありますが、一番大切なのは「精神」という事がよく分かります。




640お伊勢参り (265).JPGすごい賑わいです
640お伊勢参り (20).JPGこの地の家には一年中飾られる 640お伊勢参り (25).JPG
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640お伊勢参り (232).JPG赤福の人気は一番640お伊勢参り (117).JPG640お伊勢参り (292).JPG
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640お伊勢参り (332).JPG640お伊勢参り (296).JPGおみくじ付ATM640お伊勢参り (335).JPG
640お伊勢参り (423).JPG640お伊勢参り (373).JPG五十鈴茶屋の中640お伊勢参り (406).JPG赤福本店

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